2015年08月24日

大阪で行動経済学シンポジウム・小説と経済学の関係って?

経済コラムニスト大江秀樹さんに教えていただき、
大阪大学社会経済研究所・第12回行動経済学センターシンポジウムに参加してきました。
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2008年頃から、個人の方々が資産運用される姿を垣間見る中で、自分の中に湧いてきた「お金」という存在に対しての疑問。
投資というのは数字だけで判断できるものなのか?
利益が上がるということだけで「投資」という行為に対する答えは満たされるのか?
数値化できる利益を上げることだけを人は追い求め続けることが投資家としての幸せなのか?
お金があれば、人は幸せになれるのか ?=決して「お金」そのものは人を究極の幸せを味合わせることはできない。
ただし、その幸せを手に入れるための手段として、時にお金が必要になることはある。

と考えていて、もう少し仔細に証明し、論述することができないかということを模索している中で行動経済学という分野を知りました。

今回のシンポジウムのタイトルは「小説の中の経済学」。
関連のなさそうな二分野も、人が関わり作り上げるものであるという点では共通しています。
以下の3先生による講演のサマリーです。

◆ 猪木 武徳先生(青山学院大学国際政治経済学部特任教授、一般財団法人アジア太平洋研究所アドバイザー)
 『モデルはストーリーを求めている』

経済学は確率・統計が基準となる一方で、小説や、現実社会はデータでは割り切れない世界。
文学にも社会科学にも理念は必要であり、経済学は実は経済の構造や法則を記述するのではなく、
そこに人間社会の世界観、理念の体系を思索する学問。
経済学者としてロジックを組み立てるだけでなく、人間の営みの結果としての経済を表現されていらっしゃり
とても難解ながらも、学問の奥深さに触れた瞬間でした。

◆ 久坂部羊先生(作家、医師)
 『行動経済学と小説作法』

小説を書かれる時にも、医師としての診察時にも行動経済学を活かされるというお話。
医師として合理的な医学的判断も、患者さんがその合理性を受け止められるかどうかとは別の問題。
これは、久坂部羊先生の「悪医」という小説に描かれています。
人に対する好奇心が溢れていらっしゃる久坂部羊先生のお話は、本当に面白かったです!!

◆ 大竹文雄先生(大阪大学社会経済研究所教授)
『経済学で小説を読む』

NHKのテレビ番組「オイコノミア」で又吉直樹さん相手に毎回腑に落ちる解説をされていらっしゃる先生です。
久坂部羊先生の「悪医」、又吉直樹さんが芥川賞受賞した作品「火花」、西加奈子さんの「サラバ!」をあげて
小説の中にどう経済学が絡んでくるのかのお話をしてくださいました。

今回、200名ほどの募集で満席、第二、第三会場まで用意されるほどの盛況っぷりでした。
行動経済学は大阪の方が盛んだと伺い足を運んでみましたが、その普遍性を考えると、東京でももっと盛んになっても良いのにと思います。
東京は情報が多すぎ、興味の分野が分かれすぎてしまうのでしょうか。
もっともっと深堀りしてみたい分野であることには間違いないと実感したシンポジウムでした。

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